2011年1月13日木曜日

純朴且つドラマティック、最近の演奏風潮に流されることなく、堂々としているのにシャープにきれる時は若手の弦楽四重奏団が忘れている鮮やかな血しぶきさえ見える様な演奏を繰り広げるヤナーチェク弦楽四重奏団は、子供が生まれてくる時には片手にヴァイオリンを手にしているとさえ言われているチェコにあって至宝中の至宝。でも、ハタキをかけて手にするアンティークではありません。結成は1947年。現役最古参のグループではないでしょうか。クラシック音楽から目を転じると、ローリング・ストーンズとかクラッシュに喩えて良いと思います。事実、日頃クラシックのレコードに親しんでいないロック、クラブ青年が目を見張ったグループです。バンドと言っても良い感じだけど、アンサンブルではなくグループという表現でクラシック・ファンにも分かるように心がけました。

福岡ではシューベルトとドヴォルジャックだったけれども、アクロス福岡での演奏会の2日後。東京でのヤナーチェクとスメタナという伝家の宝刀を演奏。もちろん、ヤナーチェク弦楽四重奏団のヤナーチェクという名前は作曲家ヤナーチェク公認。第2番の《内緒の手紙》はこのグループに最適化されています。弦楽四重奏曲の名品。ただとってもアバンギャルドな側面もあるので、耳を塞がないでしっかり立ち向かって楽しみましょう。

 

- ヤナーチェク弦楽四重奏団演奏会 -          

「弦楽四重奏曲 第2番“ないしょの手紙”」 ヤナーチェク作曲
(28分00秒)

「琵琶と弦楽四重奏のための協奏曲」     タン・ドゥン作曲
(21分58秒)
(琵琶)シャオ・ロン

「弦楽四重奏曲 第1番 ホ短調“わが生活から”」スメタナ作曲
(30分24秒)

(弦楽四重奏)ヤナーチェク弦楽四重奏団
※ヤナーチェク弦楽四重奏団のメンバー 
(第1バイオリン)ミローシュ・ヴァチェク
(第2バイオリン)ヴィテズスラフ・ザバディリク
(ビオラ)ヤン・レズニチェク
(チェロ)ブレティスラフ・ブイビラル
~東京文化会館で収録~                 
<2010/9/11>

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