2011年1月20日木曜日

畏怖を漂わせる音楽家は少ない。「鬼面人を驚かす」と評されたエフゲニー・ムラヴィンスキーが、指揮者では頂点に置いて良い存在でしょう。トスカニーニや、カラヤンが発散している輝きのようなものとは別の強じんなエネルギーを感じさせていました。カラヤンが残したレコードからも、トスカニーニの録音からも聴けば指揮者の姿が浮かび上がってきます。ムラヴィンスキーの指揮姿は、カラヤンやトスカニーニほどにも観ていないし記憶も薄いものです。それなのにレコードからムラヴィンスキーが感じられるのです。

今日のレコード エフゲニー・ムラヴィンスキー指揮、レニングラード・フィル チャイコフスキー:交響曲第5番 海外盤CDは Symphonies 4 5 & 6 、SHM-CDは チャイコフスキー:交響曲第4-6番

鬼神ムラヴィンスキーが没したのが、1月19日。1988年の出来事でした。長身で痩せぎすと言える姿。近くに寄っただけで震え上がらせられるような独裁的指揮者。その指揮下でのレニングラード・フィルは凄い。市民ホールでレニングラード・フィルの演奏会を聴いた事があります。1階席でしたが中央より後方の席での鑑賞なのに、弦楽器のアンサンブルが音楽の層の様にホール後方まで突き刺さってくるように見える様な音でした。オーケストラのコンサートを経験してまだ日の浅い頃で、レニングラード・フィルがどれほどの存在かなんてまだ知りませんでしたけれども体験した響きは忘れられません。演奏されたプログラムは忘れてしまいましたけれどもね。

鬼神の威圧に向かい合っているうちに、強靱なオーケストラに育ったのでしょうね。そのレニングラード・フィルの洗礼を得る事が出来たので、わたしの今があるのかも知れません。

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